サンマLoveStory

 

 

「月給200万」

 

 

「え?」

f:id:PONchang:20200103155757p:plain

「雇ってやってもいい」


f:id:PONchang:20200103155819p:plain

「ただし、お前のことは俺が全て管理させてもらう」

 

いきなり隣に座った男に、こう言われたのが始まり。

 

・・・

都会に秋がきてコンクリートを撫でた風は一段と冷たく感じた。

愛する人に嘘をつかれ続けた。人に疲れ続けた。

彼が教えてくれた人気のないバー

来るわけないのに。

 

彼が教えてくれたお酒を飲みながら彼の事ばかり考えていた。仕事もまったく身につかず、名ばかりの友達と彼氏の優劣の探り合い。連絡がくると何もかも投げ出して会いに行った。

私にはなんにもない。

私を愛してくれる人も友達も仕事もお金も。

今までの生き方がそうさせたのは明白だけど。

「不倫だったうえに仕事もクビか・・・」

 

カランと氷が崩れる。

手に残るコップの水滴。

明日からどうやって生きていこう

 

・・・

 

「なに考えてるんだ?」

「あ・・・」

f:id:PONchang:20200103155939p:plain

(PONの心の声→なぜ赤パンツ・・・悔やむ)

 

 

f:id:PONchang:20200103160028p:plain

「明日のスケジュールは?秘書さん?」

 

f:id:PONchang:20200103160030p:plain

「全部手配済みです。社長」

「いい子だ」

 

あの日、この人が私を拾った。救った。

綺麗な部屋と服、欲しいものは何でも手に入った。

最初は戸惑いがあったけれど、彼に感謝している。

彼の望むことは何でも受け入れた。

 

彼はサンマイシューノでは有名な飲食店の経営者だ。

あのバーも彼が所有していた。

とても頭が良くて身のこなしも綺麗で、私にはうまく説明できないけれど、

時には薄情にみえるけれど、本当にとても自分勝手だけど、

・・・優しい人。

彼の仕事の手伝いは大変だったけれど、やりがいを感じた。

「よくやった」

褒められることが嬉しかった。

だから彼が望むことは何でも受け入れる。

気づけば数年が経っていた。

気付いたら彼を愛していた。

 

「アヴァ、今度な、大きな仕事がある。」

「それでな、お前に頼みたいことがあるんだ。」

f:id:PONchang:20200103155923p:plain

 

・・・・・・・・彼が望むなら何でも受け入れる。