MAKOA(5)
彼女は友達と家を借りている。
友達?友達も人魚なのか?と聞くと違うという。どうやって友達になったんだ?
彼女は不思議だ。
友達には人魚だってことをバレないように海にはいらないようにしていたそうだが、どうしても水を飲むだけじゃ水分が足りなくなって思わず海に飛び込んだところを見られたらしい。
彼女らしい話に思わず可愛いな、と言ってしまった。
それでね、最初はビックリしていた友達も、人魚と友達なんて!とすごく喜んで、みんな協力してくれているんだ、と彼女は嬉しそうに言った。
今日は村の祭りだ。
みんなお祭りに行っているよ、と言われ、
俺達は初めて、、あの海以外で会った。
会いたかった。
すぐに俺も祭りに戻らなければいけない。
でも、離れられなかった。
誰もいない2人だけの家
彼女の匂いがするベッド
柔らかい感触
首にまわされた手
彼女の蒼い瞳
彼女を抱く理由が、
言い訳が、いくらでも出てくる
「愛してる。」
もう戻れない。
堕ちていく。