MAKOA(14)
ただひたすらに二人で泣いた。
朝になり彼女の手を引いて家に戻った。
もう誰からも隠れない。
シャワーを浴び、落ち着いた彼女がぽつりぽつりと話し始めた。
「・・・なんで私がいるって分かったの?」
「イルカが教えてくれた。変な話だけど。」
「イルカ・・・あの子、ミミっていってね、友達なの。」
「いつも私がマコアくんの話をするからきっとマコアくんのこと覚えたのね。」
イルカと友達、、、彼女は誰とでも友達になる魔法でも持っているのか?
「あのね、、、不思議なことがあったの。マコアくんが来る前にね・・・
あのランタンがゆっくり空から落ちてきてね、慌てて追いかけて滝までいったの」
「そしたらポウッて光って、私のところに落ちてきて、また空に昇っていっちゃったの」
「手を握られて振り返ったらマコアくんがいて・・・」
「今思うとランタンが会わせてくれたのかなぁって」
「マコアくん、ありがとう。願い事・・・」
俺の願い・・・・・両親へのありがとう、そして、、、
彼女が幸せであるように。
「俺も見たよ、ランタン」
「海を漂っていて拾ったら光って空に飛んで行った」
「えっ・・・」
「会わせてくれたんだと思う。」
・・・きっと空から送り返されたんだな。
【マコア、自分の力で彼女を幸せにしなさい。】
母の懐かしい声が聞こえたようだった。
どうしようもない俺を、一度は結婚し父親となった俺を、この決断を、許してくれていると信じて。
「ねぇセレニティー。」
「結婚しよう。」
彼女の願い。生まれ変わったらマコアくんの隣でレイをつけたい。
生まれ変わりなんて待たなくていい。