MAKOA(16)
トントン・・・
ドアをノックする音?誰だ?
ナニだ。
「えーっとね、あのね」
リリアナが去っていく姿が見えた。
「お母さんが今日はお父さんの誕生日だからって・・・」
「リリアナが・・・?」
「うん。ここにいるはずだからって。」
「それでね、あっ、お姉ちゃん?いる・・・?」
「いるけど・・・」
「うわぁ・・きれいな人・・・初めまして!ナニです!あの、これ!」
「お父さんにつけてあげてください!」
・・・花嫁のレイとお揃いの腕輪だった。
「あとね・・・お父さん、たまにはナニと遊んでくれる?」
「お家、遊びにいってもいい・・・?」
「当たりま・・」
「当たり前だよっっ!」
俺より先にセレニティーが叫ぶように言った。また泣いている。
「いいの・・っ!やったぁ・・・」
思わずナニを強く抱きしめた。
ごめんな、
ごめんな、、、
「これね、ナニが作ったんだよ」「すごいでしょ」
「うん、すごいな・・」
いつの間にか、こんなに大きくなったのか
「それじゃ、またね。」
そう言ってナニは帰っていった。